マニ・バワン・ガンジー博物館を訪ねて思ったこと

投稿日:

糸紡ぎといえばガンジー。
ということで、インド、ムンバイのガンジー博物館に行きました(2011年)。
ガンジーが実際に暮らしていた家です。
書斎に、糸紡ぎ部屋に、非常に趣があります。

当時、イギリスの植民地となったインドは綿花を輸出し、イギリスの織物を輸入していましたが、ここに貧困の原因がある、そうガンジーは考えていました。
機械化によって伝統的な手織り産業は破壊され、失業者は増える一方。これに反対し、
自国で栽培された綿花を使い、
自ら糸を紡ぐことで、自立した愛国運動を展開します。
戦うのではなく、ただイギリス製品、工業品を使わない。
糸を紡ぐ作業は一見地味ですが、
非暴力、不服従の精神はここに宿っていると思います。

知らない国の誰かのものより、
自分もしくは隣の人が作ったものを着る。
誰も苦しめることなく、身近な人への愛を紡いでいく独立運動。

お金さえあればなんでもできてしまいそうな現代で、
どこから来たのか、誰が作ったのかわからないものに囲まれて生きる私たち。
どこかの誰かの貧困を生んでしまったかもしれないものたち。
ガンジーに見習い、変えるべきは自らの生活なのかもしれません。

Mani Bhavan Gandhi Museum
19 Laburnum Rd., Gamdevi Mumbai