綿は実綿(種と繊維が一緒になった状態)では出荷できません。種と繊維をばらして、繊維を圧縮して初めて出荷できます。
この綿繰りはジン工場で行います。
綿繰りの機械には大きく分けて2種類あります。ローラージン(roller gin)とソージン(saw gin)です。
1.ローラージン
手作業の綿繰り機と原理は似ていて、ローラーで繊維を分けます。
私が見たローラーは2mぐらいあって、周りに革が巻き付けられたものでした。繊維がからみつきやすいように、皮には切り目がつけられています。ローラーの下から綿が出てきています。
2. ソージン
草刈り機の歯のようなものを縦ににして、ずらっと並べたものが回転し、歯の部分で繊維をむしっていく感じです。(安全のためカバーがついているので写真で見えず、わかりづらい)
ローラージンとソージンの違い
ソージンはローラージンに比べて繊維が切れやすいです。
そのかわりローラージンより早く綿繰りできます。
どちらも上から実綿(種と繊維が一緒になった状態)を供給しています。
ベール
種子と繰綿が分けられた後、いずれの機械でも繰綿が圧縮され、圧縮後は「ベール」とよばれる形になります。1つあたりの重さが226.8kg、長さ約1.4m、幅約0.5m、厚さ約0.8m*1です。
ベールになって初めて綿は出荷でき、紡績工場へ送られます。
*1 National Cotton Council of America. U.S. Cotton Bale Dimensions
http://www.cotton.org/tech/bale/bale-description.cfm(最終確認日2016/7/15)