商業的に綿繰りはどうやってるの?(2つのタイプのジン工場)

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綿は実綿(種と繊維が一緒になった状態)では出荷できません。種と繊維をばらして、繊維を圧縮して初めて出荷できます。

この綿繰りはジン工場で行います。

綿繰りの機械には大きく分けて2種類あります。ローラージン(roller gin)とソージン(saw gin)です。

1.ローラージン

手作業の綿繰り機と原理は似ていて、ローラーで繊維を分けます。

私が見たローラーは2mぐらいあって、周りに革が巻き付けられたものでした。繊維がからみつきやすいように、皮には切り目がつけられています。ローラーの下から綿が出てきています。

roller gin

ワタの種取り(綿繰り)の方法

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収穫した後のワタは実綿とよばれます。
繊維を利用するために、実綿を繊維と種にわける作業が「綿繰り」です。
もちろん手でもできますし、綿繰り機という道具を使うこともできます。

手で行う場合(左利きの場合は逆で考えてください)
1. 種の部分を左手で持ち、右手で繊維を持ち種から引きちぎります。
2. 一度に全部とろうとすると大変力がいるので、5、6回にわけて少しずつちぎります。
手で繊維をとるというのはけっこう時間もかかりますし、疲れます。
そこで考案されたのが綿繰り機ですね。

綿繰り機を使う場合
1. 左手で実綿を一つかみします。
2. 右手でハンドルを持ち、回します。(回す方向はどっちでもいいです)
3. 回る2本のローラーの間へ実綿を近づけていきます。
4. 種だけが手前へ残り、繊維だけがローラーの向こうへ巻き取られていきます。
<Point!>
実綿をローラーへ押し付けるのではなくて、繊維がちょっと当たるぐらいにとどめるぐらいの方がスムーズに綿繰りできます。
ローラー中央より右側、左側の方がよく綿繰りできます。ローラーの右側、左側、右側…と順番に種を近づけていくと早くできる気がします。一度にたくさんしようとするより、一度にローラーへあてる量は3、4粒ぐらいにした方が案外早くできます。あんまりローラーの端にまでつめてしまうと、道具が故障する原因になるので気をつけましょう。

綿繰りの様子を動画にしてみました。

繊維が取れるスピードが落ちたと思ったら、
1. 左右のレバーを奥へつっこんでみる
それでもだめなら
2. 分解して、ローラーがかみ合う端部分に種が挟まっていないかチェック、挟まっていたらとる
ようにします。
綿繰り機はローラー部分がすり減る消耗品なので、何年も使っているとだめになってしまうようです。買い替えましょう。