煮出し時間
梅染色〜煮出し時間〜

梅の枝で染色するときに、どれぐらいの時間煮出して、染めるのが良いのでしょうか。煮出す時間が長いほど、素材の色は抽出されますが、どこかでこれ以上濃くならない時間があるはずです。また煮出し時間が長過ぎても色が濁ってしまうはず。煮出し時間と染液の色について検討してみました。

直径1-2cmの中くらいの枝で合計1時間煮出してみたところ、だんだん色が濃くなっていくことがわかります(1週間静置を除く)。染液をすぐそめるのではなく、何日かおいておく方が赤みが増すと聞いて、1週間置いてみましたが、枝を染液につけたまま置いておくと、枝に色が戻るのか、逆に色がうすくなってしまいました。また煮出せば色がでるので問題はないかと思いますが、枝を染液から取り出してから1週間置いた方が良いかもしれません。赤みを出す=染液を酸化させるということらしいです。

皮については15分煮出しただけで、すぐに染液が濃くなりました。中くらいの枝1時間煮出すより、皮の15分の方が濃いです。

(ちなみに染色後の糸の色についてはこちら。)

梅染色〜皮染液と抽出時間〜

皮1煎については30分以上煮出してもほとんど色が変わらないので、煮出す時間は15分〜30分ぐらいで良いと思いました。逆に中くらいの枝はもしかしたら、1時間以上、もっと煮出せば濃くなったかもしれません。

皮2煎目は少し色は薄いですが、45分煮出してもあまり色が変わらないように思ったので、30分〜45分が煮出し時間として良いでしょうか。

梅染色〜根染液と抽出時間〜

根も煮出し時間15分からとても濃いです。ただ煮出しの際、ひどい匂いで、もうあまり煮出したくはありません・・・。

このように、煮出し時間ごとに染液を取り出してみると、色が変化していく様子がわかります。

今回の素材は小枝1時間以上、皮1煎15分〜30分、皮2煎30分〜45分、根15分が煮出し時間として良いと思いました。(染液=糸の色でもないと思いますが、目安として、、、)

剪定時期や、品種など、様々な条件によって、煮出し時間も変わってくるはず。煮出すときには染液の色に気を配りながら、素材の色を出していけたらと思います。