上田紬につづく、日本三大紬シリーズ第2弾です。

2010年茨城県結城市へ結城紬を見学に行きました。ユネスコ無形文化遺産に登録された年です。

結城市伝統工芸館で織りの体験をさせていただきました。(今年リニューアルしたようですが、まだ体験できるのでしょうか?)


地機で、腰に縦糸の端を固定します。(ちなみに上田紬は高機でした。)
地機には糸の張り具合を腰で調整できるという利点があります。すごい!全身を使って織るのですね!織っている間は織り機から出られないので織る人の負担は大きいのかもしれないですが。
そして杼が大きくてずっしりと重く感じました。しっかり糸を打ち込むことができます。
縦糸の間に通すときの横糸の形を一定に保つことがポイントだそうです。
山や弓のような弧を描くように通します。
この形が変わると、糸がたるんだり、布の幅が変わってしまったり・・・
布の端を見ると上手下手がわかりますね(私が織った後、布の幅が細くなったような・・・)。

スタッフのお姉さんが親切で、たくさんお話しができて充実したひと時でした。

結城紬はより伝統的な製造工程を守っています。
機織りする専門の人、絣くくりする専門の人、製品を作る人と、分業することで、
それぞれが専門的で高度な技術を保っています。
反面、織り子さん一人がこういうデザインが織りたい思って提案してもなかなか採用されることは難しいそうです。
上田紬の小岩井さんのところでは、着物文化の衰退で、売り上げが減っているところを、りんご染めという新しい分野を開拓し注目されました。
分業していると、なかなか、こういう新しい製品開発というのは難しいのかもしれないですね。

結城紬は後継者育成研修制度があり、気になっています。人生やり直して職人になってみたい。

茨城県工業技術センター繊維工業指導所HP
http://www.kougise.pref.ibaraki.jp/seni/contents_main/koukei/koukei_top.htm (2017.09.14確認)

結城市伝統工芸館以外に結城蔵美館、つむぎの館にも行きました。
結城蔵美館は古い道具や資料がそろっており、反物も充実、
つむぎの館はちゃんと綺麗で観光地化された?感じで、
販売もされていました。

ぜひ一度足を運んでみて下さい!

結城市伝統工芸館
茨城県結城市結城3018-1

結城蔵美館 休館日:木曜
結城市結城1330

つむぎの館
茨城県結城市大字結城12−2

 

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