2016年兵庫県篠山市の丹波木綿製作を見学させていただきました。

5、6人の女性が集まり、機織りをしています。


まるでおばあちゃんちに来たみたいに、
暖かくどこかほっとするような空間です。お茶まで出していただいて、完全にくつろぎモードな私。

現在も活動の中心は地元農家の女性の方々のようですが、
遠く神戸等から研修に通う方もいらっしゃるそうです。

丹波木綿と丹波布があるのですが、違いは丹波木綿は縦糸は機械糸、丹波布は縦糸も手つむぎ、だそうです。横糸はどちらも手つむぎです。
縦糸は強度が必要で、切れると修繕が大変です。
丹波木綿は丹波布より現在に近いものなのかなと思います。

普段はワタは外国のものを利用しているそうですが、
隣の畑で、実際にワタを育ててもいます。
染色用の材料は、自然豊かな丹波の地、野山から取ってくることもあるとのこと。
これはすごい!そういう目利きができるようになりたい!

予約をすればコースター作り等の体験もできるとのことでした。

1973年頃から農家の納屋に眠っていた機織り機や糸車を持ち寄って、活動が始まりました。
戦後から急速に化学繊維の服が普及し、これまでの機織り、糸紡ぎの技術は失われていっています。
高度経済成長で少しずつ豊かになってきていたところで、
1973年にオイルショックがあり、生活の基本となる衣食住をもう一度見直そうという動きだったのでしょうか?
1970年代は農家は他の産業に従事するようになり、
兼業農家では女性や高齢者が農業の担い手となってきています。
「創作館」のような施設は、農村で女性が活躍する場としての役割も大きかったと思われます。

見学予約要
篠山市栗柄1319
079-593-0922
http://tourism.sasayama.jp/association/2015/04/post-462.html
丹波地方では宝永年間(1710〜1740)に良質の綿が生産されていた、とWEBパンフレットには書かれていたのですが
宝永年間は1704~1711。どちらが正しいのでしょうか?
いずれにせよ江戸時代ということです。