昨年度の綿花栽培の結果、綿花の収量(実綿)は

無施肥区:9kg/10a

施肥区:27kg/10a *施肥量は鶏糞0.5t/10a

となりました。

世界の綿花栽培の単位面積当たり収量は以下の通りです。


慣行(2013/14) *2有機(2016/17) *1
世界のワタ生産量(t)255012
世界のワタ栽培面積(ha)360047
10aあたり収量(kg/10a) *37125
*1 Textile Exchange. Organic Cotton Market Report 2018
*2 巽二郎編. 2017. 作物栽培体系7 工芸作物の栽培と利用 P.12
*3 上記、生産量と栽培面積より計算

昨年度栽培の無施肥区は散々な結果でしたが、

施肥区については、

世界の慣行栽培の10aあたり収量と比較すると、半分にも満たないものの、

有機栽培の収量に近い結果となりました。

初年度としてはまずまずでしょうか。

<昨年度ワタ栽培の反省>

昨年度の栽培を振り返ってみると、主にカタツムリ、次にネキリムシの害、また発芽不良により、予定していた栽植密度の約1/5になってしまいました。

また収量がピークを迎えるはずの10月に収量が落ちてしまったことも全体の収量に影響していると考えられました。10月以降、ワタがふうけず(開かず縮こまった状態)、多くの虫害が観察されました。雑草取りが間に合わず、9月中旬まで放置してしまい、9月中旬に雑草を刈り取った時点で、雑草にいた害虫がワタ移動した可能性があるように思いました。

<今年度の収量増加に向けた対策>

カタツムリの対策について、カタツムリは湿度が高い場所を好むことから、土壌の排水性の改善が必要になると考えています。

土壌の排水性改善のため、おが粉堆肥を今年3月に2t/10a投入しました。

さらに、圃場から水が排水されやすいよう、排水パイプ付近に溝を掘りました。

(カタツムリに対して、有機で使える農薬にはスラゴという農薬もありますが、今年は使用せず様子をみようと思います。)

また発芽不良については、セルトレーに播種して発芽率調査中です。

10月に収量が落ちていたことについて、今年度は雑草取りをこまめに行うことや、カメムシのおとりとなる、バンカープランツとしてゴマを周囲に植えることも検討したいと思います。

今年もいよいよ播種期がやってきました。がんばります。